山梨県北杜市へ
一人きりで千葉から北杜まで運転するのははじめてだし、新しい車にまだ慣れていなかったけど、不安よりも期待のほうがはるかに大きかった。
車には精密機械なども詰め込み、無事に北杜へ到着したのは19時過ぎ。
街灯も少なく、カーブの多い闇の中を走り抜ける。
しかし、見渡しの良い場所へ出たところ、まるで私の到着を待っていてくれたかのように、そこにまんまるで大きく美しい月がいてくれた。 月とは、闇夜の中に輝くものなのだということを、深く知った。
なんて綺麗なんだろう。
運転しながら、ちらちらとそのまんまるで大きく美しい月を眺めつつ、しばらくお世話になるペンションに到着。
標高1100メートルのここはもう冬だ。
車を降りて、ペンションの裏にある森の影に、まだいてくれたまんまるで大きく美しい月。
嬉しくて嬉しくて、ひとりにたにたしながら、冷たい空気を吸い込む。
猫たちは夫と一緒に数時間後にやってくる。
ピアノはあした。
自然に囲まれて眠ろう。